先週、トルコがロシアとの軍事協働をすることを明らかにしました。
 トルコがシリアの北辺部を叩きお膳立てをしたのち、米軍特殊部隊が軍用犬を使って追い立ててトンネルに逃げ込ませた。結果、6人の子供と自爆となったが、妻たちの行方は不明。
 今月の初めに「我々はエンジェルではない」と大統領が言って米軍が引き揚げ始めたが何か裏があると吹奏されてもいた。退却をする途中、ほとんどの部隊がクルドの地域を回っている内に今回の事件が起きた。
 トルコもロシアもイスラムを国教としたり、関連国内に多くのイスラム国を擁するから、ムスリムにあからさまに敵対することはできない。テロ組織が動き始める可能性が高いから。
 一方で、トランプだけはムスリムをあからさまに敵にしても平気というか、従来から個人的思想として敵対するものだった。ISの指導者、アルカーイダの流れを汲む者を殺害、海に流すには米軍が好適だったと言えよう。
 こういった流れから見ると、トルコ、ロシア、米軍が手分けして行った作戦と思う。殺害を宣言する必要はあるが、後で影響が最小限になる道を選んだのだと思われる。
 今回のバグダディは、2017年までは指導している姿が伝えられたが、昨年からは姿を見せなくなった。各勢力が攻撃を続けるうちにISは組織が分裂すると同時に、新たな指導者候補が乱立しつつあった。内部から腐る現象があってバグダディを売る者が出たのかもしれない。英国の放送局のネットには既に新たなリーダーが決まっていたのではないかと書かれてもいた。

 近年は、米国のボストンマラソンのテロやカリフォルニアでのテロ準備事件のように、中東からはるか遠くで、その国の国民がISの名を借りてテロ活動を行う傾向があって、各国とも国内の治安活動を強化している。
 昨年から危惧されているが、分裂した分子が出身国へ戻ったり、新たな活動を始めたりする可能性が高い。今年、国内で関連する日本人も少し逮捕されたが、帰国したIS活動家がドイツやイギリスで逮捕されたり、フランスでも厳しい追跡が続いているように、完全に絶滅は不可能だから今後は我が国も公安が治安行動を強めるだろう。